一度きりのpresent〜あの頃の私はあなたとの未来を信じた
望:玲奈、急にごめん。さっき言われたばかりで相談しようがなかったんだ。俺も玲奈とクリスマスを一緒に過ごしたかったよ。代わりになるひとがいなくて受けるしかなかった。ほんとにごめんな。代わりにならないかもだけど、クリスマスの次の日に夜に二人で過ごさないか?。


玲奈:やっぱ、クリスマスをするなら当日中がいいから無理かな。それだけなら切るね。


ガチャ、ツーツー、ツー。玲奈は深い悲しみから直ぐに電話を切ってしまった。完成したマフラーを見るのが辛くて引き出しにそっとしまって、不意に涙が溢れてきた。暫くして泣き疲れて眠ってしまっていた。


レイラは毛布をかけに来たが、姉が悲しみから泣いた後があり、ますます望への不信感が募っていく。まさか望は玲奈と話せる最後になるとは夢にも思わずに、クリスマスの仕事に向かった...。


玲奈:レイラ、買い物に行くけど一緒に行く?。


レイラ:うん、玲奈お姉ちゃんと買い物するの久しぶりだから嬉しいな。今日はなんか元気ないね、どうしたの?。最近楽しそうだったから。


玲奈:うん、今年も一緒にクリスマスを過ごせると思ってたから、手編みのマフラー編んでたの。去年のクリスマス楽しくて今年も一緒に過ごしたかったけど、代わりがいなくて夜に仕事だって。


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