会いたい
「やっぱ食事がいいから、綺麗なのかなぁ?」

MAKIDAIが覗き込むように楓をじっと見る。

楓は、その視線にドギマギしてしまう。

「そんなに見られると恥ずかしいです」

「あぁ、ごめん、つい」

楓は、恥ずかしそうにしながらも、

「食事が身体を作りますから、肌も変わってくるし内臓の負担も減りるので、健康診断とか実年齢より若い数値がでますよ」

そう言った。

「へぇ、そっかぁ、俺も食事に気をつけようかな。健康診断の結果、年々、悪い方に近づいてるからなぁ」

工藤が、若干緩んだ腹を摩りながら呟く。

「楓さんがそれで結果を出してるからこそ、言われた方も気を付けようとか、努力しないとって、思うよね」

MAKIDAIが感心しながら、そういう。

「本当ですか?仕事抜きでも、努力してますけど、そう言って貰えるとやりがい感じます」

楓は、照れ臭そいにしながらも、とても嬉しそうだった。

三人は、食事を終えてMAKIDAI達は駅へ楓は次の仕事に行く。

別れ際にMAKIDAIは手を差し出した。

「楓さん、これからよろしくお願いします」

楓も慌てて手を差し出した。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

MAKIDAIの大きな手が楓の小さな手を握りしめる。

楓は、ドキドキしながらも、MAKIDAIの食改善という大事な仕事を任されたこと自覚し、こんなまたとないチャンスに巡り会えたことに感謝した。

楓は、二人が改札を抜け、姿が見えなくなるまで見送った。

新幹線の中、二人は缶ビールを飲みながら、楓の話をしていた。

「MAKIDAIが楓さんのこと、気になる気持ちが分かるなぁ」

「でしょ。綺麗なのはもちろんだけど、なんていうか、引き込まれるっしょ。でさ、最後に握手した手もさ、小さくて柔らかくて」

「んー、本当、なんか引き込まれる」

「ちょっと、工藤ちゃん、俺が先に知り合ったんだからね。抜けがけとかしないでよ」

「バカ、相手はMAKIDAIのファンだって言ってるのに、俺なんか眼中にないわ」

「まぁ、そうだよね。まぁ、工藤ちゃん妻子持ちだしね」

「いいなぁ、芸能人は…」

「そりゃ、モテなきゃやってる意味ないでしょ」

少しアルコールも入り上機嫌な2人だった。


第 2 話 〜 終 〜
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