会いたい
病院に運ばれて治療を受けるメンバー達。

しかし、三代目のライブのことが心配で仕方ない。

「工藤ちゃん、ライブはどうなる?」

何度も工藤に聞いていた。

「まだ、決まってないよ。今、皆で話し合ってるとこだから」

事故のことがテレビやネットで騒がれていたが、治療中のメンバーには一切情報が入らなかった。

工藤自身もライブの事は心配だが、どう見てもメンバー達がライブに出れる状況ではない。

診断の結果、MAKIDAIは肋骨骨折と肺挫傷の為、全治2〜3ヶ月、他のメンバーも肋骨骨折や全身打撲など全治3ヶ月はかかる見込みだった。

White Xmasで皆がhappyになるはずが、最悪のXmasになってしまった。

ライブの中止や三代目のコメントが発表され、世間は大騒ぎになっていた。

楓は、事故現場でMAKIDAIのことばかり心配していたが、額の傷は5針も縫うほどだった。

麻酔のせいでボーッはしているがMAKIDAI達の様子が気になっておちつかなかった。

工藤が様子を見に来てくれた。

「楓さん、どう?少しは落ちついた?」

「あ、工藤さん。MAKIDAIさん達は?」

「大丈夫。皆、命に別状はないって」

「そう、よかった」

一安心はしたものの、工藤も憔悴しきっていた。

「もう、MAKIDAI達は大丈夫だから、ゆっくり眠って」

「工藤さんこそ、休んで下さい」

奇跡的に怪我が無かった工藤が一人でずっと応対に追われていた。

「事務所から応援が来るまで俺が対応するしかないからさ」

「無理しないで下さいね」

「ありがとう。HIROさんやMAKIDAIの両親達も来てくれることなってるから、そしたらちょっとゆっくりするよ」

楓は工藤の言葉を聞いて少しホッとしたのか、やっと眠りについた。
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