会いたい
もう恋愛を楽しむような歳でもないが、独身でフリーのMAKIDAIと二人子持ちのシングルマザーの楓。
二人とも何か真剣に考えているようだったが、
「楓さんっ」「あのっ」
同時に切り出した。
「あ、ごめん」
「いえ、MAKIDAIさんこそどうぞ」
MAKIDAIは楓をじっと見つめ、
「じゃあ、俺からいうよ」
そういった。
「…うん…」
うなづく楓。
MAKIDAIがうつむいている楓の手をとり握りしめる。
楓は顔を上げMAKIDAIを見つめる。
MAKIDAIは、一つ深呼吸をして、話はじめた。
「楓さん…、俺は楓さんのことが好きです。まだ出会って、数ヶ月だけど、初めて会った時からすごく気になってて、会うたび段々惹かれていって、会えない時もいつも楓さんのことばかり考えてて…」
ゆっくり、丁寧に言葉を選びながら話すMAKIDAI。
楓の目が少し潤んでいる。
「楓さんがシングルマザーって聞いた時、複雑な気持ちになったけど、シングルならひょっとしたら俺にもチャンスがあるんじゃないかって思ったり、逆に俺が気持ちを伝えたら、楓さんは離れていくんじゃないかとか、色々考えたりして…」
楓は、うつむき涙を堪える。
「こんな事故に楓さんを巻き込んで申し訳ないって気持ちでいっぱいだけど、楓さんが側で一生懸命励ましてくれたから、心強かった」
楓は思わず、MAKIDAIの手をぎゅっと握り返した。
「…でも、ひょっとしたらこのまま死ぬのかもしれないって思った時、頭をよぎったのは、俺は楓さんに自分の気持ちを伝えないまま死ぬのかもって…」
楓は、涙でいっぱいになった瞳でMAKIDAIの顔を見つめた。
「だから…この先後悔しないように今気持ちを伝えたいって思って」
MAKIDAIの話を聞いて楓は、泣いた。
そして、楓もMAKIDAIの大きな手を自分の両手で包み込むように握ると一つ深呼吸をして話をはじめた。
「MAKIDAIさん」
「うん」
「私も…今の正直な気持ち話します」
「うん」
MAKIDAIは、優しく見つめながらうなづく。
「私は、あの新幹線でMAKIDAIさんに出会った時、本当に奇跡だと思いました。…一緒にお仕事ができるなんて夢にも思ってなくて、だからそれだけでも幸せだって、思ってました」
二人とも何か真剣に考えているようだったが、
「楓さんっ」「あのっ」
同時に切り出した。
「あ、ごめん」
「いえ、MAKIDAIさんこそどうぞ」
MAKIDAIは楓をじっと見つめ、
「じゃあ、俺からいうよ」
そういった。
「…うん…」
うなづく楓。
MAKIDAIがうつむいている楓の手をとり握りしめる。
楓は顔を上げMAKIDAIを見つめる。
MAKIDAIは、一つ深呼吸をして、話はじめた。
「楓さん…、俺は楓さんのことが好きです。まだ出会って、数ヶ月だけど、初めて会った時からすごく気になってて、会うたび段々惹かれていって、会えない時もいつも楓さんのことばかり考えてて…」
ゆっくり、丁寧に言葉を選びながら話すMAKIDAI。
楓の目が少し潤んでいる。
「楓さんがシングルマザーって聞いた時、複雑な気持ちになったけど、シングルならひょっとしたら俺にもチャンスがあるんじゃないかって思ったり、逆に俺が気持ちを伝えたら、楓さんは離れていくんじゃないかとか、色々考えたりして…」
楓は、うつむき涙を堪える。
「こんな事故に楓さんを巻き込んで申し訳ないって気持ちでいっぱいだけど、楓さんが側で一生懸命励ましてくれたから、心強かった」
楓は思わず、MAKIDAIの手をぎゅっと握り返した。
「…でも、ひょっとしたらこのまま死ぬのかもしれないって思った時、頭をよぎったのは、俺は楓さんに自分の気持ちを伝えないまま死ぬのかもって…」
楓は、涙でいっぱいになった瞳でMAKIDAIの顔を見つめた。
「だから…この先後悔しないように今気持ちを伝えたいって思って」
MAKIDAIの話を聞いて楓は、泣いた。
そして、楓もMAKIDAIの大きな手を自分の両手で包み込むように握ると一つ深呼吸をして話をはじめた。
「MAKIDAIさん」
「うん」
「私も…今の正直な気持ち話します」
「うん」
MAKIDAIは、優しく見つめながらうなづく。
「私は、あの新幹線でMAKIDAIさんに出会った時、本当に奇跡だと思いました。…一緒にお仕事ができるなんて夢にも思ってなくて、だからそれだけでも幸せだって、思ってました」