神様修行はじめます! 其の五
『いえ、水晶殿。地上も水底も、なんの違いもありませんよ』
成重は汗ばんだ顔で微笑みながら、ゆっくりと首を横に振って答えた。
『どちらの世界であっても、労働は尊いものです。大切な物の価値は、私とあなたの間でなにも変わりません』
本心からそう言えた成重の清々しい笑顔を、水晶はポカンと見上げている。
その頬が、徐々にほんのり桜色に染まっていった。
やがて彼女は花のように恥じらいながら、花よりも可憐に笑う。
『そうなのですか? あぁ、良かった!』
その満面の笑みに、成重の胸がギュウッと苦しくなった。
この痛みが、熱さが、もどかしくてたまらない。
不思議なほどに切なくて、どうしようもないほど幸せで、こんな気持ちは生まれて初めてだ。
これは……恋情。
自分は、水晶に恋をしている。
なんの希望も光もなかった人生の中で、やっと見つけた。
無色透明な、汚れのない澄んだ魂を。
その存在を通して、自分はようやく、世界の本当の姿を垣間見ることが叶うのだ。
水晶が『素晴らしい』と言った世界が、きっと自分にも見えるのだ。
奥底から湧き立つ感情を抑えきれず、昂ぶる心が目尻を湿らせ、鼻先をジンと痺れさせる。
良い日和の空の下で、成重は生まれて初めて心の底から、『この先も生きていきたい』と思うことができた。
成重は汗ばんだ顔で微笑みながら、ゆっくりと首を横に振って答えた。
『どちらの世界であっても、労働は尊いものです。大切な物の価値は、私とあなたの間でなにも変わりません』
本心からそう言えた成重の清々しい笑顔を、水晶はポカンと見上げている。
その頬が、徐々にほんのり桜色に染まっていった。
やがて彼女は花のように恥じらいながら、花よりも可憐に笑う。
『そうなのですか? あぁ、良かった!』
その満面の笑みに、成重の胸がギュウッと苦しくなった。
この痛みが、熱さが、もどかしくてたまらない。
不思議なほどに切なくて、どうしようもないほど幸せで、こんな気持ちは生まれて初めてだ。
これは……恋情。
自分は、水晶に恋をしている。
なんの希望も光もなかった人生の中で、やっと見つけた。
無色透明な、汚れのない澄んだ魂を。
その存在を通して、自分はようやく、世界の本当の姿を垣間見ることが叶うのだ。
水晶が『素晴らしい』と言った世界が、きっと自分にも見えるのだ。
奥底から湧き立つ感情を抑えきれず、昂ぶる心が目尻を湿らせ、鼻先をジンと痺れさせる。
良い日和の空の下で、成重は生まれて初めて心の底から、『この先も生きていきたい』と思うことができた。