・TimeLetter『DEAR』
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Dear Kasumi

こんにちは。
突然の手紙でビックリしていますか?
私は、15歳の香澄です。

25歳の私、元気ですか?

今、どんな事をして過ごしていますか?
毎日、楽しいですか?

仕事は何をしていますか?

好きな人はいますか?
彼氏はいますか?
もしかして、もう結婚していますか?

私は、どんな大人になりましたか?
素敵な女の人になっているといいな、と思います。
ってか、なってろ!頼む!


15歳の私は、幼稚園の頃から憧れていたプリンセスが、今でも好きです。
大好きなアーティストのコンサートを見に行きたいけど、親が許してくれません。
勉強しろって言われてばかりで、毎日窮屈です。
早く大人になって、独り暮らしをして自由を手に入れたい!

そして、いつか………………………
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「なんだこりゃ、質問ばっかじゃん」


しかもカッコつけて「Dear」とか書いてるし。
所々、命令形とか。
ちょっとムカつく。
十五の子供が愚痴たれてるし。
自分で書いておいてなんだけど、ツッコみどころ満載なんですけど。


すっかり忘れていた。
これは、十五歳の私が二十五歳の私に宛てて書いた手紙。


読めば読むほど顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。
クセ字で可愛く書いたんだろうけど、きったない字だし。
そっか。
あの頃は、こんな字を書くのが流行ってたっけ。


なんて。
懐かしく思ってみても、現実の私はそのどれも答えられない事に気づいてしまった。
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