HEAVEN ROAD
ならバイクなんて乗るんじゃねぇよ。


寒さのあまり体がガタガタと震える。



「でも……俺はね……」



バイクを止めた翔がフワッとあたしに抱きついた。



「カナちんと二人で帰りたかったんだ」



耳元で囁く翔の声に体の力が抜けていく。



「俺はカナちんの彼氏なんだから、そう思うのは当たり前でしょう?」



ギュッとあたしを抱きしめる翔の手が小刻みに震えているのは気のせいだろうか……



「寒いから家入る。じゃあな」



あたしは思い切り翔を突き飛ばし、アパートの階段を駆け上がった。
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