HEAVEN ROAD
だいぶ呼吸が落ち着いた所で、あたしも床に座りテーブルに置いたお重箱の蓋を開けた。



「お母さんが二階で食べろって」



「聞こえてた」



なんだか力のない言葉にあたしは少し心配になる。



やっぱりお父さんの言葉に傷ついているのだろうか?



「食べるって言っても箸がないな。取ってくる」



あたしは立ち上がろうとしたその時、豊に思い切り手を掴まれた。



「……っ痛って!!」



「悪い。話がある。聞いてくれ」



「あぁ」



いつもとは違う豊の雰囲気にあたしは大人しく座った。



「絶対、最後まで聞けよ」



「わかってるよ」



「途中で逃げ出すなよ?」



「わかってるって」



やっぱり、いつもの豊じゃない。

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