HEAVEN ROAD
「豊。もうやめろって。逃げちまうことだってあるんだよ。みんなが豊みたいに強いわけじゃない!!」



「黙ってろって言っただろ?!これは秀の問題だ」



「じゃあ、豊にだって関係ねぇだろうが!!」



豊と喧嘩をしたいわけじゃないのに……



なんであたしはこうなっちゃうかな……



「俺だって強くなんかねぇよ……でも、大事な奴守るためには逃げてられねぇんだよ。わかるだろ。秀?明美が大切なら怖くても何でも逃げんな!!後悔するぞ……」



怒鳴ったり、淋しそうな顔したり、豊は自分自身に言い聞かせているかのように秀を見つめてる。



「……わかってる」



「ならいい」



それにしても偉そうな豊。



「同じ過ちは繰り返さない」



「あぁ」



「明美んとこ行って来る」



「そうか」



地面に落としていた視線を上にあげた秀の顔はいつもの秀だった。



キリッと前を見つめる秀の瞳。



豊の言葉はきっと自分のためじゃないから、相手に届くんだろうな……



あたしは秀の背中を見送りながら、隣で偉そうにしている豊を少しだけ尊敬した。

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