御曹司様のことなんて絶対好きにならない!
「そんなことはありません。ただ、係長のお兄様なので信用しているだけです」

しれっと言うと意外だという顔をされた。

「将生の兄だから信用、か。信頼じゃなくて、信用ね。じゃあ将生の事は信頼してるの?」


なるほど。やっぱり大事な弟に近付くオンナの調査だったか。


「随分心配性なんですね」

少し冷めた視線で見つめるとそれ以上に冷たい視線で見つめられる。

「なんか勘違いしてるみたいだね。いくら大切だとはいえ、流石に成人過ぎた弟の恋愛に口を出す趣味はないよ」


おや、違ったのか。んじゃ、何のためのお招きなんだ?



私の疑問は想定内なんだろう。何も言わなくても答えてくれた。

「将生にお見合いの話が出ていてね。ま、社長の息子だから不思議な事じゃない。だから君とお話したかったのさ」
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