ずるいです……部長。
ずるいです……部長。
いち部下の私にこんなことしちゃ、もう、私……
「部長っ……!」
「ん?」
「お、同じ部屋に……泊まりません?」
すると、一瞬目を見開いたかと思ったら、すぐに優しく微笑む部長。
(悔しいっ……こっちは、いっぱいいっぱいなのに。余裕たっぷり……)
なんなんですか、その笑顔。あなた、本当に部長ですか!?
ふっ、と笑うと部長はこう言った。
「……俺を誘っているのか?」
口元を歪ませて、意地悪に笑う部長。
切れ長のその千里眼のような目が、私の気持ちを全て、見透かしているよう。
「そ、そうです!」
「……根性あるな」
「へっ?」
それだけ言うと、部長はお酒をくいっと飲んで、お代わりを注文した。
ウェイターさんはすみやかに新しいお酒を運んでくる。
あれ……私のさっきのお願い……
な、流されちゃった?