L'eau, je suis important...






テントについた山本が口を開いた。


「髙野くん?
佐藤くんと私のこと見てるみたいだったけど何か用事でもあった?」


ぅわ!
見られているのバレた…。



「いや、用事っていうか、なんというか…。
山本が借り人競争に出るから頑張れって言おうと思って…。」



不快な思いさせたか…?

少し気まずくなった。



「あぁ!
ありがとね!嬉しい!」


背景に花が咲いているように見えるほどふわっと微笑んだ。


かわいいな…。


「おぉ!頑張れよ!」


「うん!ありがとう!
佐藤くんもありがとね!」


玲?
なんで玲も…?


少しモヤっとした。


「いやいや!
応援してるからね、頑張って!」


拳を握って“頑張れポーズ”をした。


「じゃ、いってくるね〜」


大きく手をブンブンと振って小走りをする山本がとても愛らしかった。



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