L'eau, je suis important...


「でも、今はICUにいて、まだ目を覚ましていない。いつ何があってもおかしくない状態なんだ。それにお見舞いも僕達はいけないし…。」

喜んでいた望くんに申し訳ない気持ちもあって、目を伏せた。

「それでもいい。生きててくれるなら。悠太ならきっと僕たちのもとに戻ってくるよ。」

即答でそう言える望くんを心から羨ましく思った。

望くんと悠太がどれだけ長い付き合いをしているのかわからないけど、悠太に絶対の信頼がある。

それに、悠太も同じように望くんを信頼し、とても可愛がっていた。


そんな関係はすぐに築けるわけじゃないから。だからこそ、お互いを信頼し合える2人が羨ましかった。


「うん。そうだね。
きっと悠太もすぐに目を覚ますよね。」

「悠太だもん。ケロッと起き上がったりするんじゃない!?」

2人で顔を見合わせて笑いあった。


その優しすぎる空間に僕は癒やされた。

いくら信じているとはいえ、1人で信じて待つのは辛いものだ。
見えない敵と戦っているようなそんな感情に陥る。それを優しく温かい光で僕を癒やしてくれた。

望くんに感謝だな。

「ありがとね、望くん。」

「なっなんだよ急に!」

ほんのり色づいている頬を見て僕は更に頬を緩めた。



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