L'eau, je suis important...
「定義ってお前なぁ…。」
「恋には定義がないのか?」
もしないのなら、どうやって恋をしたとわかるのだろうか…。
「うーん。
定義ねぇ。僕そういうの考えたことないからわかんないねぇー」
「え、じゃあ、どうして恋に落ちたとかわかるんだよ!」
少しキレ気味になってしまった。
「なんか、その人のことをもっと知りたくなったり、触れたくなったり…。とかかなぁー」
うーん、と拳を口元にあて、考え出してしまった。
知りたく……触りたく……なる?
じゃあ、俺は山本に恋をしている…?
「あ、あと!
独占欲っていうものが出てきたり、とか?」
「独占欲…
独占欲とは?」
「その子が他の男と話したり、触ったりしていたら、モヤモヤしたり、黒い感情が出てきたりとかしたらそれは独占欲だね。
嫉妬とも言うかも。」
嫉妬…独占欲…
それはまだ、出てきていない。
じゃあ、俺は山本に恋をしていない?
「独占欲なんかは人それぞれだし、なんとも言えないけど、恋すると絶対に“音”がするんじゃない?」
「“音”?」
「そう、“音”。
ドクドクやドクンドクンっていう心臓の音が大きくなったり。
それは自分からだけじゃなくて、相手からとか、周りからも聞こえてくる。」
音?心臓…?
なんか恋って、恋愛って難しいんだな…。