借金取りと私の関係【完】
思い返せば、黒崎さんは理不尽の塊だ。



優しいと思えたのは、いつもがそんな性格だから。



当たり前なことをしてるのに、それを優しいと勘違いしただけだ。



「…はぁ」



考え事にキリがなくて、なんだか今日は疲れたな、と家の扉を開ける。



ブワッと冷たい空気が家の中を駆け巡った。



もう雪が降ってもおかしくないような気温。



私はそれ以上外の空気を入れないようにと、早々に扉を閉めるのだった。
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