借金取りと私の関係【完】
「ん…」



目を覚ますと、消毒の臭いが鼻を刺激した。



視界いっぱいに白い壁。



「なんの夢見た?」



横で黒崎さんが、私の目尻を拭う。



え?と首をかしげたとき、雫が一滴、目の横を流れていった。



「あ…」



起き上がろうとすると、頭に鈍い痛みを感じた。



思わず顔をしかめる。
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