借金取りと私の関係【完】
「違う」



黒崎さんの声が入ってこない。



悲しい思いをしたくない。



「私のことなんて…っ遊び道具にしか見えてな「柚葉」



黒崎さんの真剣な目が、私を捉えた。



初めて呼ばれた名前に、心臓が飛び跳ねる。



「聞いて、柚葉」



どうしてそんな目をするの?



何も言えなくなるのに。
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