その灯火が消えるまで
「てめぇーっ!俺のリフティングが霞んだじゃねーかっ!」
ステージ袖に戻るなり。
うおおっ!と掴みかかってくる翼。
「っつかあんなできるならやっぱりサッカー部入れよーっ!」
羨ましいぜこんちくしょーっ!
とか言いながらがくんがくん俺を揺さぶる。
「………ああ。入る」
「…………え?」
翼は、キョトンとしてる。
「入れてくれよ、お前のサッカー部」
「……………」
翼は口をパクパクさせながら震えたあと。
「……っ当たり前じゃんっ!
よろしくな、貴也!」
満面の笑みで笑ってくれた。