その灯火が消えるまで


ああ。

そういうところ、お前らしいな。


ちょっとだけ。

結灯の秘密をいくつか知られて、
病気だと言うことも聞いたのに、

嬉しく思ってしまった。




「手術はいつ?」

「2月。手術前入院と術後の入院で1ヶ月まるまるかかるから、学校もそこで休むの」



「そうか。…………話してくれてありがと。

手術、がんばれ」


なんだか恥ずかしくて、

蛍太郎に顔を埋める結灯から目をそらして、前の、何もない田んぼを見る。


結灯が蛍太郎の背中から顔をあげて
嬉しそうに俺を見上げるのが分かる。



「うん。がんばる」

本当に嬉しそうな感情のこもった言葉。




誰かと言葉を交わしただけで、

こんなに体中が熱くなるような気持ちは、

初めてだ。

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