純情シンデレラ
「え・・」

私は、思わず顔を上げた。
松本さんは、相変わらずいかつい顔のまま、無表情で私を見ている。
でも、眼差しはとても真摯だ。

今のは、松本さん自身に確認するような、しっかりとした言い方だった・・・。

「全く君は。初対面の時といい、いつも俺に強烈な印象を残す」
「そっ、それはお互い様です!」

これって、褒められてるのかしら。それともけなされて・・・は、ないわよね。
でも、私たちの間柄とか絆のような繋がりを示すのに、「強烈」って言葉はピッタリだと思う。

私たちは顔を見合わせると、クスクス笑った。

「・・さぁ。頼み込んでまで家事をさせてもらってるんだから、最後まで終わらせなきゃ。松本さん、おなか空いてるでしょう?その辺を片づけたら、一旦ごはんにしましょうか」
「そうだな。いい考えだ」
「このスーツ、どこにかけておいたらいいですか?」
「俺がしよう」
「じゃ・・お願いします」

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