純情シンデレラ
「主役が遅れてどうするよ。今日はおまえの快気祝いなんだぞ」
「まだ治ってないんだがな」
「でも今日から出社したんですね」

あ。いけない!
ついトゲトゲしい口調になってしまったことを反省しながら、私はそっと俯いた。

「今週いっぱいは休むつもりだったんだが」
「じゃあなんで今日、来たんですか」
「来たら悪いか」
「悪いです」

体の熱さを感じることは避けることができないから、せめて視線だけでも避けようと、俯いていたのに。
いつの間にか私は、隣に座っている大柄な松本さんを睨み上げていた。
松本さんは、ムスッとした顔で私を見ている。

・・・またこの人に会った途端、言い合いを始めてしまった。
これじゃあ何もかも、最初に逆戻りじゃないの。

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