純情シンデレラ
あぁ、周りの人たちの好奇な視線をひしひしと感じる。
しかもここは社員食堂。ということは、ここにいる人たちは皆、不知火商事の人ばかりということで・・・。
もう!なんで恋愛には縁もゆかりもない私みたいなひよっこが、社内の三角関係のもつれみたいな騒動に巻き込まれないといけないのよ!

恥ずかしさでいっぱいになった私は、顔を真っ赤にさせながら、最後の方は周囲の視線を避けるように両目をつぶって、それでいて姫路さんに言いたいことをしっかりと言いきると、その場から逃げるようにダッと駆けだした。
そのとき聞こえたのは、「あっ!待ってくれ!」という、松本さんの呼び止める声。
そして目を開けたときに最初に見えたのは、ツンとすました姫路さんの、横顔から首にかけての美麗なラインだった。

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