純情シンデレラ
自分から話したんじゃないけど、私が事故に遭った当時、すでにお母さんはつるかめ食堂で働いてので、私が乗用車恐怖症だったことは、つるかめ食堂のおばちゃんや、常連客のおじさん、おばさんたち、みんな知っていた。
それだけに、私が、自分で車を―――しかも新車を―――運転してやって来た姿を見て、皆一様に驚いた顔を隠せずにいた。
そのとき食堂の厨房で働いていたお母さんは、すぐうちに電話して、お父さんを呼び出したくらいだ。
まぁ、もしお母さんが電話しなければ、私が電話して、お父さんを呼び出していただろう。
そうして文字通り、とるものもとりあえずと言った感じで食堂へ駆けこんできたお父さんは、お母さんと二人抱き合いながら、涙を流して喜んでくれた。

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