純情シンデレラ
そのときのことを思い出しているのか、姫路さんは遠くを見るような目をしながら、楽しそうにフフッと笑った。
これは、私には立ち入ることができない、姫路さんと松本さん、二人の思い出・・・。

「松本さんのお父様は、お医者さんなんですってね。それで松本さんも“医学にはちょっと詳しいんだ”って言ってたわ」
「あ。そう言えば・・そうでしたね」
「あたしはいつ死ぬか分からなかったから、友だちを作らなかった。子どもの頃から。だって・・せっかく仲良くなった途端、あたしが死ぬことで別れることになるのは辛いでしょ?お互いに。まぁでも、大抵の人は、あたしの病気のことを知った途端、あたしと仲良くしようとも思わなかったけど」
「そんな・・」
< 384 / 530 >

この作品をシェア

pagetop