純情シンデレラ
「いや。別に私は姫路さんのライバルとかじゃなくて・・」
「あたしは、人から憐れみや同情を受けるのは真っ平ごめんなの。さっきも言ったでしょ」
「でも松本さんはそういう人じゃな・・」
「松本さんには・・一番キレイで元気なあたしの姿だけを、思い浮かべてほしいの。いつまでも。あたしが好きになった人に、あたしのこんな・・・弱弱しい姿なんて見せたくないのよ。これはあたしの美学。そして、あたしなりの生き様。最後のワガママよ」
「姫路さん・・・」
「“虫の知らせ”というやつだったのかしらね。今月に入ってから、体調がずっと優れなくて・・それでも会社に行って、松本さんを見つけて、つかまえて。あたしのことを少しでも想っているなら、どうかあたしの最後の願いを聞いてちょうだいって、松本さんにはそう言って・・。その晩、倒れてしまった。“今度倒れたら絶対に入院してもらう”とせんせいから言われてたの。そして、“これが最後の入院になるだろう”とも・・。こうなる前に松本さんに会えて・・頼んでおいて、よかったわ」
そう言い終えた姫路さんは、ゆっくりした動作でベッドに横になった。
そして顎の下まで布団をかぶると、目をつぶったまま「疲れたわ。もう帰って」と私に言った。
「あたしは、人から憐れみや同情を受けるのは真っ平ごめんなの。さっきも言ったでしょ」
「でも松本さんはそういう人じゃな・・」
「松本さんには・・一番キレイで元気なあたしの姿だけを、思い浮かべてほしいの。いつまでも。あたしが好きになった人に、あたしのこんな・・・弱弱しい姿なんて見せたくないのよ。これはあたしの美学。そして、あたしなりの生き様。最後のワガママよ」
「姫路さん・・・」
「“虫の知らせ”というやつだったのかしらね。今月に入ってから、体調がずっと優れなくて・・それでも会社に行って、松本さんを見つけて、つかまえて。あたしのことを少しでも想っているなら、どうかあたしの最後の願いを聞いてちょうだいって、松本さんにはそう言って・・。その晩、倒れてしまった。“今度倒れたら絶対に入院してもらう”とせんせいから言われてたの。そして、“これが最後の入院になるだろう”とも・・。こうなる前に松本さんに会えて・・頼んでおいて、よかったわ」
そう言い終えた姫路さんは、ゆっくりした動作でベッドに横になった。
そして顎の下まで布団をかぶると、目をつぶったまま「疲れたわ。もう帰って」と私に言った。