純情シンデレラ
性格だって、嫌ならもっと明るく振る舞うとか、率先して友だちを作ってみるとかすればいいのに、「今のままでいい」と思い直すから・・・結局のところ、変わらない。
変える勇気の持ち合わせが足りないまま、21年と数日生きている。
全体的に寂しげな私だけど、友だちが一人もいないってわけじゃないし。

やっぱり、今のままでいいんだ。

「姫路あゆ子さんも、不知火商事(ここ)で働いているんですか?」
「一応ね」と言った素子さんに、「と言うと」と私は聞き返した。

「ご令嬢は、パパである社長の秘書ってことになってんの。いつからかは知らない。去年私がここに来たときには、あの人もういたし」
「そんなに長くないよ。確か3年前からだ。ここだけの話」と宇都宮さんが小声で言ったのを合図に、素子さんと私、そして宇都宮さんは3人で顔を寄せ合った。

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