純情シンデレラ
「ご令嬢は一応秘書課に所属していて、父親である社長の秘書の仕事をしているはずなんだが、実際社長秘書の仕事をしてるのは、秘書課の呉課長だ」
「その通り。しかも、自分の気が向いたときにしか出勤しないの」
「え!」
「気紛れなご令嬢は、結果、 毎月片手で数えられる程度しか出社しない」
「結局仕事らしい仕事はしてないのよ」
「少なくとも俺ら―――って、ここの社員みんなって思ってもらっていいけど―――は、そう思ってる」
「はぁ。なんか・・・ホントにいるんですね、そういう人」
「いるのよ、ここに!大体、自分から仕事したいって言っておきながら、社長以上に重役出勤だもん。ホント、いいご身分よねぇ」
「全くだ」と宇都宮さんは言うと、ハァとため息をついた。

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