純情シンデレラ
「薬は」
「いえ・・今は持ってない、ですけどもう収まってきたから。ほんとに大丈夫です」
「本当か?」
「はい」と私が答えると、松本さんは仕上げるように私の両こめかみを2・3度揉んで、そっと手を離した。
「行こう。歩けるか?けんじょう君」
「はい。もう大丈夫です・・」と答えたものの、予想外にもはじめの一歩は、ふらついてしまった。
けれど、そのおかげで目が覚めたような感じになった私は、二歩目からはいつもよりペースを落として、慎重に歩くことができたので、ふらつくことはなかった。
それでも松本さんの右手は、私の左ひじに添えられたままだ。
もう大丈夫、ちゃんと歩けると自分でもわかっているけど、その手を払いのけることはしなかった。
私には、まだ支えが必要だ。
体、じゃなくて、精神的な・・・この人の支えが必要だから、車の運転も任せた。
「いえ・・今は持ってない、ですけどもう収まってきたから。ほんとに大丈夫です」
「本当か?」
「はい」と私が答えると、松本さんは仕上げるように私の両こめかみを2・3度揉んで、そっと手を離した。
「行こう。歩けるか?けんじょう君」
「はい。もう大丈夫です・・」と答えたものの、予想外にもはじめの一歩は、ふらついてしまった。
けれど、そのおかげで目が覚めたような感じになった私は、二歩目からはいつもよりペースを落として、慎重に歩くことができたので、ふらつくことはなかった。
それでも松本さんの右手は、私の左ひじに添えられたままだ。
もう大丈夫、ちゃんと歩けると自分でもわかっているけど、その手を払いのけることはしなかった。
私には、まだ支えが必要だ。
体、じゃなくて、精神的な・・・この人の支えが必要だから、車の運転も任せた。