純情シンデレラ
「姫路の状況を知った後で見舞いに行っても、そこには必ず義理立てと憐れみの気持ちが入ってる。それらがない、純粋な気持ちで見舞いに来てくれたことに、あいつは“ありがとう”と言いたかったんじゃないのか?」
「ぅ・・・ん・・・」
「だから最初の一度だけでいいんだ。それだけで君の真心はあいつに十分伝わってるよ」
「・・・だと、いいですね」
・・・恵まれた境遇の中に育ったにも関わらず、今日、姫路さんに友人としてお別れを言いに来たのは、松本さんと私の二人だけで、参列者のほとんどは親族だった。
ある意味寂しい式ではあったけれど、でも・・姫路さんは安心してる。そんな気がする。
友人は数じゃない。
多ければ多いほどいいというわけじゃない。
喜びや楽しさだけじゃなく、悲しみも分かち合える人。
いざというとき、そっと見守り、又はそっと手を差し伸べてくれる人。
家族以外でそういう人が一人でもいたら。
そういう人を、生きているうちに一人でも見つけることができたら―――。
私は幸せだと言いきれる。
「ぅ・・・ん・・・」
「だから最初の一度だけでいいんだ。それだけで君の真心はあいつに十分伝わってるよ」
「・・・だと、いいですね」
・・・恵まれた境遇の中に育ったにも関わらず、今日、姫路さんに友人としてお別れを言いに来たのは、松本さんと私の二人だけで、参列者のほとんどは親族だった。
ある意味寂しい式ではあったけれど、でも・・姫路さんは安心してる。そんな気がする。
友人は数じゃない。
多ければ多いほどいいというわけじゃない。
喜びや楽しさだけじゃなく、悲しみも分かち合える人。
いざというとき、そっと見守り、又はそっと手を差し伸べてくれる人。
家族以外でそういう人が一人でもいたら。
そういう人を、生きているうちに一人でも見つけることができたら―――。
私は幸せだと言いきれる。