純情シンデレラ
宇都宮さんは本当に20分でやって来た。

「わざわざ来てくださってどうもありがとうございます。本当に助かりました」
「なんのなんの!これしきのことお安い御用だって!雪は止んだし、まだ道路は凍ってないから、今のところは普通に運転できるしね」
「それでも安全運転で頼む」という松本さんに、宇都宮さんはミラー越しから後部座席に座っている私たちに「もちろん!」と元気良く答えたとおり、「普通に運転できる」と言いながらも気持ちスピードを落として、慎重に運転しているのが私にも分かる。

だから、隣にいる松本さんがさりげなく「大丈夫か?」と聞いてきたとき、私はコクンと頷いた。
運転免許を取って自分で車を運転できるようになったことで、私自身が(乗用)車を乗りこなすという感覚が身についたのだろう。
後部座席に座っても、もう恐怖心は湧いてこなかった。

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