純情シンデレラ
ついにこらえていた涙が、頬を伝って流れてしまった。
すかさず松本さんが、武骨な指で涙を拭ってくれたのは、私の両手がふさがっているせいかな・・。

「俺の体は元々頑丈にできてるんだ。今日一日養生すれば明日には良くなるさ」と言った松本さんの顔が、やけに近い・・気がする。

「だが、君がこうして看病に来てくれるなら、たまには風邪でも引いてみるのも良いな」
「なっ・・」

あれ?今度は松本さん、その手で私の髪をすくうように撫でて・・・。

ニコニコと微笑む、いかつくて甘い顔が、さらに近い。
だけど、松本さんの大きな手が、私の頬に触れていて、私は後ろに下がることもできない、いや、このままで・・いい・・・。

私が目を閉じた瞬間、松本さんが笑みを消して、真剣な顔になった。
それが私を求めているように、とても切なく見えた気がした、と思ったとき。

松本さんの唇が、私の唇に触れた。

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