純情シンデレラ
「・・・俺はじゃがいもが好きだ」
「はい?」
「だがフライドポテトやチップスは、あまり好きじゃない」
「あぁ・・なるほど。それよりも、肉じゃがやコロッケみたいな、じゃがいもを使った素朴な家庭料理の方が好きなんですね?」
「そうだ。君は肉じゃが作れるのか」
「はい」
「コロッケもか」
「一応。ただ、揚げ物はあまりしないから、どちらかと言うと母がいる食堂で食べる方が多い、かな」

珍しく松本さんと言い合いをせずに「会話」ができてる!
なんか・・嬉しい。

思わず私がニコッと松本さんに微笑んだとき、不意に「じゃあ今度、あたしが差し入れしてあげるわ」という声が、私たちの頭上から聞こえてきた。

えっ!?ここにいるのは私たち二人だけ・・・じゃあ、もちろんなかった。
向かいに座っている素子さんと宇都宮さんは、全身硬直させている。

・・・姫路さんって、思ったより声が低いんだ。

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