純情シンデレラ
「そうだ。この商店街はショッピングモールとかに建て替えられるからと、立ち退きを要求されてたんだ。ここを離れる気はないワシらは、反対署名を集めて建設会社に渡した。それなのに、ワシらの意見なんぞ知らんわって感じで完全に無視された」
「それ以来なのよ。“立ち退きなんか絶対しない”って息巻いてた連中の一部が、コロッと寝返ったのは」
「ほぅ」
「ヤクザに脅されたか、金を積まれて権力に屈した結果に決まってらぁ。それから店主の3分の1くらいはバタバタと店を閉めて慌ただしく出てったし、アパートの住人も続々と引っ越しを始めてるよ」
「成程」
「うちには年明け早々からヘンな電話もかかり始めたんだ。無言のこともあれば、“さっさと立ち退け!”といった脅し文句もあった。それで昨日またかかってきたから、今度かけてきたら警察に言うぞ!と言ってやったらコレだ。こりゃあ絶対奴らの仕業に決まってらぁ!お巡りさんよ、サッサと奴らをしょっぴいてくれや!」

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