桜龍
――ppppp

ん?電話か…

ディスプレイを見ると、「霜月」

あれ?何かあったのかな?

――ピッ

『どうしたの?』

珍しいな…

「あっ!紘様!」

なんか、慌ててるな…

『どうかしたの?』

「実は、天龍会で次期組長のお披露目会の時期が早まることになってしまいました。」

お披露目会が?なんで?

『待って!まだ、聖さんは組長でしょう!どうして?』

次期組長って聖さんがご高齢になってからでしょう?

「他の組の方達が次期組長候補の人間が何故、龍崎組にいないのか不信がられまして…」

そうか…

普通なら組の中に[若]と呼ばれる人間がいるものだからか…

『組長はなんておっしゃってるの?』

組長、聖さんが現組長だ…

「はい、その必要は無いだろうと…」

まぁ、そう言うだろうとは予想は出来てた…

『それでは、他の組は納得なんてしてないんでしょう?』

当然のことだろう

「はい、ですが、紘様が龍崎組を本当にお継になることが、他の方達が納得する訳ありませんよ。今では、反発するでしょう!」

そんなことわかっている

『それでも、あたしが継ぐ!そう決めたのは、あたし!』

そう、あたし自身が決めたの!

「ですが…」


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