桜龍
「おぉ、そうか!仕事の報告は予想以上のものだった!」

報告なんてアンタにとったら、ただの装飾品だろうが…

『そうですか、ご期待に添えられたようで光栄です。ですが、貴方様はもっと攻撃して崩壊させて欲しかったとの報告を受けましたが…』

あたしが、本題を切り出せば

「何?Tigerがそう申したのか!」

声色を変え聞いてきた

これで、確信出来た

あーぁ、やっぱりそうなのか…

『いえ、今回は内部報告を受けましたのでTigerは、関係ございません。むしろ、Tiger自身が貴方様のご期待に添えられていなかったことに罪悪感を抱いておりますので、1言でよろしいのです。褒めてやってはもらえませんでしょうか?』

仕事の場合だと普段簡潔的なあたしが饒舌になってしまう…

めんどくさい…

「そうか、Tigerではなかったのか…分かった、後で連絡し褒めておこう!これからも、仕事をして貰わねばならんからなっ!」

何上から目線で言ってんだよ!この能無しが!!

チッ…

今キレても仕方がない…話を進めるか…

『お願い致します。話を戻してもよろしいでしょうか?』

さてと、攻撃再開だ

「あぁ、構わん。えっと、わたしがもっと攻撃しろ!と言う話だな」

へぇ、覚えてたんだ…

『えぇ、今回のご依頼は「速やかに対応し、全てのデータを手に入れ、全コンピュータを壊せ」というご依頼だったはずではなかったのですか?何がご依頼に添えられていなかったのでしょうか?』

「いや、仕事の依頼的には完璧なのだか…なんだ、もっと私へのイメージを上げるような対応をして欲しかったのだが…」

イメージをあげるだぁ!

バカじゃねぇのか?こいつ

『今回のご依頼は、貴方様のご依頼だとバレてしまえば貴方様にも被害が出るのではと考えた結果なのですが、貴方様はご自身に被害が出ても、イメージをあげるほうが大事だとおっしゃるのですか?』

こんなことも分かんねぇのかよ!

だから、こいつの仕事は受けたくねぇって言ったのに!


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