爆走姉貴ー星路の苦悩ー
♪ヤゴヤゴヤ〜ゴの子守歌ぁ〜♪



突然、俺の携帯から気味の悪い音楽が流れ出した!



♪聞けば〜いつしか眠くなるぅ〜♪



何だコレ!!
こんな歌入れた覚えがねぇっ!




♪あ〜とで眠気が忍び寄り〜ヤゴヤゴヤ〜ゴのヤゴゲルゲ〜♪



忍び寄る眠気って…どんな眠りを誘う歌なんだよ!








「くくく……」



慌てて携帯のボタンを押し、歌を止めた俺の背後から笑い声が……。




「ヤゴゲルゲの子守歌だよ、星ちゃん」
「美月がやったのか!」


ヤゴゲルゲって何だ!



「午後4時にタイマーかけてあげたんだよ?幸福が訪れるおまじない☆」
「まじないですかっ?!」



どんな念がこもるまじないなんだっ!

一瞬、本当に冥土の亡者からの着信かと思ったぞ?!


ちくしょう!
美月の奴、いらない恐怖感を煽りやがって!






「………星路くん」





携帯の電源を切る俺の頭上から、声が響いた。


ドクンと、心音が高鳴る。






「美鈴」




そこには、俺と同じく、緊張した表情の美鈴が立っていた。



「星路くん…あのね」
「とりあえず…座れよ」
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