もう一度恋して



数日後オレは葉月の母親に
呼び出され
小さな喫茶店で話す事になった。


「ごめんなさいね 
わざわざ来てもらっちゃって」


「いえ」


「あなたはもしかして
記憶を無くしたと言う人?」


「はい 
聞いてますか?葉月から」


「聞いてたよ 
自分より他の子と付き合ってたとか
言われたって 
あの子はかなり落ち込んでたから
帰ってきなさいって
私が言ったのよ」


「すみません 
記憶が戻った時にはすでに遅くて 
電話番号も使われてなくて
実家にかけても拒否されちゃって」


「あっ!!!
あれ!あなただっの?」


「はい」


「これ見てくれるかな?
これは楓の宝物なんだけど 
保育園に行ってるうちに
楓から借りてきちゃった」



と 小さなノートをオレに見せた。




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