元姫
「みぃ?」

つまり私は逃げたのだ。

下っ端のことは心配だったが、あの頃の私はあそこにいることは無理だった。
うまくやってるかな…。

「みぃ?」

わっ!
昔のことを思い出していたせいで、みんなのこと忘れてた。

椎の顔が近い…。

「大丈夫?」
心配そうにこちらを覗く。

「うん、ごめんね。ちょっとボーッとしてた」

申し訳ない気持ちでいっぱいになりシュンとする。
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