同期の彼と私のカンケイ
窓から外を見れば、川向うに黄金色に輝く街路樹が見えた。

今はもう師走でクリスマスは目の前に迫っている。

彼へのプレゼントを用意しているけれど、クリスマスに誘われていない私はいつ渡せばいいんだろうか。

イブは、彼はきっと本命と一緒に過ごすんだろうな。

そう思えば胸に熱いものが込み上げる。

彼と過ごす時間は蕩けるように甘いが、離れれば苦味が広がる。

こんな関係をいつまでも続けていられないことは分かってる。

分かっているけれど別れることができない私は、彼のことが相当に好きなんだと思い知らされる。

我ながらに不毛な恋をしていると呆れてしまうが、どうしようもない。

「何を考えてる?」

溜め息を吐いたら、不意に背後から抱きすくめられて胸がトクンと跳ねた。

いつの間にバスルームから出てきたんだろう。

「イルミネーションが綺麗だから、眺めていただけ。もうクリスマスが近いよね」

「ふーん、イルミネーションね。女って、宝石とかもそうだけど、キラキラしたものが好きだよな。俺には全然理解できないけど」

「そうだね、逸樹は釣った魚にエサはやらない人だもんね。鬼畜な逸樹には、イルミネーションの綺麗さとか、まーったく分からないかもね!」

さりげなくクリスマスの話題を振ってみたのに、見事に無視されてイヤミのひとつも言いたくなる。

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