私のご主人様

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「あら、かわいらしいメイドさんね。いくつなの?」

「琴葉、紅茶いれてきてくれる?」

「かしこまりました。少々お待ちください」

頭を下げて、少し早足でお部屋を出る。

はぁ…。頭いたい。しかも猛烈に。

今朝陣之内家にやって来た私に最初に告げられたのは、奥様付きの使用人が全員昨日でクビになったという悲惨なお知らせでした。

なんでも、昨日奥様のかんしゃくに、耐えに耐え抜いてきた秋津さんがついに爆発。

大ケンカの末、奥様が秋津さんにクビを宣告。それを聞いた他の使用人さんたちは飛び上がり、全員やめると叫び、それにキレた奥様が全員のクビを宣告されたらしい。

使用人室のロッカーには、秋津さんを初め、奥様付きの使用人さん方から、感謝と謝罪の手紙が遺書のように置かれていました。

とりあえず、戻ってきて秋津さん…。私1人でどうしろと。

幸いにも本日の来客は1人。だけど、もうメンタルがボロボロです。

明日からどうしましょう。また新しい人探さなきゃ…。

「はぁ…」

ため息くらいつかせてください。そしてみなさん、せめて私もつれていってください。

そんなわけで、何から何まで1人で動いています。
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