密恋(ミツコイ)「イケメンIT社長と、エレベーターの密室で恋をして」
口づけから解かれて息をつく。はぁはぁとなかなか呼吸が整わない。
「……誰か乗って来たらどうするの?」
熱が冷めやらない頬を両手で挟んで、ちょっとだけ口を尖らせると、
「乗ってこないだろ、基本的に上昇するエレベーターには」
あっさりとそう言われた。
「……なんで」
「モールのエレベーターとかなら途中階から乗るのもありだろうが、マンションじゃ途中で乗って上に行くような住人はいないだろ? 荷物を別の階に届けたりするようなレアケース以外では」
「……あっ」そう言えばそうだと思う。じゃあやっぱりここは文字通り彼と二人だけの密室でと改めて思ったら、顔はさらに火が点いたように熱くなった。
「顔赤い……なぁ、そういうのがよけいに男をその気にさせるって、わからないのかよ」
開いたままの唇から覗いていた舌がちゅっと吸われて、
「……や、ん……」
身体の芯まで、あっという間に火照ってきてしまいそうになった。