ひとつの輝き


放課後。 


担任が教室を出て行った直後、後ろのドアから甲高い声がした。 

「みーおーちゃん」


そう叫ぶものの「美央ちゃんってどの子?」と女の声がした。 

「綺麗子ちゃんだから、すぐわかるって」 


そんな男女の声が聞こえる方を見ると、入口に明るめの髪をクルクルとまいた、いかにも派手です!と言う女の人が手を振っていた。


あたしが立ち上がると「あっ美央ちゃん?」と女の人はさっきよりも素早く手を振った。 


「あら、ほんと綺麗子ちゃんだ」 

「だろー」 

と言って、その横からヒョイっと現れた男… 

うわっ…これまた軽そうな男。 


つーか…誰? 




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