ひとつの輝き

日時…

場所… 


全て目を通した最後に、水茎の跡が目についた。 


“大切な藤堂様とのパーティー…”

何これ?大切って…

あたしには関係ないよ。


でも、あたしはテーブルの上に置いてある携帯を取り久しぶりに電源を入れ電話を掛けた。 

長く鳴るコールがイライラする。 


「…はい」

やっと出たよ…。 

「お母さん?」

「あー美央。封筒届いた?」 

さっそく、その話か…。 

「届いた」

「お父さんの為に来なさい」 


お父さんの為って何? 

分かんないけど、あたしは自分の為に行く。 


「行くよ。だけど条件があるの」 

「こんな大切な事を条件で済ませるの?」 

通話口から漏れる母の声も、あたしの耳を痛ませる。 



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