こんな男に誰がした!
そして父から、驚く事実が語られた。
フランスの祖父の具合いが、おもわしくないらしい。
今年中に、結婚式を挙げて、来年の春からフランスへ行ってほしいと。
細かい日程については、花園の方とも合わせて予定を立てているようだ。
祖父の様子も心配だが、フランスで俺は役にたてるのだろうか。
まだ社会人一年生で、不安が膨れ上がってくる。
こういう所が自分の嫌な部分だ。自分に自信が持てない。
弥生を手に入れるために、自分は変わらなければと頑張っていたが、中身まではなかなか変われなかったのだ。
こんな情けない部分があることを知れば、弥生は、呆れてしまうかもしれない。
俺は、和仁さんのようにはなれないと、自分を卑下してしまう。
弥生の理想、『自分の考えをしっかり持った人、女性に誠実な人』か。
まだまだだな。