こんな男に誰がした!
フランスに来て、明日やっと1日休みがとれた。
祖父は、俺たちの結婚式に参加しながら、日本の病院でも、検査を受けることになっている。
その時は、きっとゆっくりできないだろうから、明日は祖父母と過ごすことにしていた。
帰宅して、部屋で弥生にメールを打っていたら、カンナ叔母さんから、連絡がきた。
『浩輝、忙しいのにごめんね。そっちにさやかが行っていない? 病室を抜け出して、いなくなったのよ。
置き手紙には、3~4日後には帰るとあるけど、結構思い詰めていたから、心配で。』
「いや、こっちには、連絡ないよ。」
『もし、連絡があったら、すぐに迎えに行くから、知らせてね。じゃお願い。』
「わかった。すぐ連絡するから、安心して。」
そして、次の朝、さやかさんが、祖父母の家を訪ねてきた。