もう一度出会えたら
満足のいく買い物ができた私は母たちと合流し、地下の食品売り場で晩御飯のお買い物をして家に帰ってきた。


今夜のメニューは私の好物ばかり。


豚のヒレカツに、タコとワカメの酢の物、そして野菜たっぷりの豚汁。


久しぶりの母の手料理にお腹だけじゃなく心まで満たされた。


この晩御飯だけでも帰ってきて良かったって言える程愛情に飢えていたらしい。


夕飯の後はお風呂に入り親子三人でまったりの晩酌タイム。


父のグラスにビールを注ぐと


『やっぱり菜々が家におるだけで全然空気ちゃうわ。いつもこうやったらええのになぁ』


父がしみじみとそう言った。


「お父さんも、お母さんも寂しい思いさせてごめんね。これからはこうやってもう少し実家に帰ってくるから。2人もまた東京にも遊びに来てよ。家にはいつでも泊まれるんだから。蓮もいるんだし」


『ありがとう。』


そう言って孫の事を嬉しそうに話す2人。


楽しいお酒はどんどん進み、気づいたら父の目もショボショボしている。


『ほら、お父さんもお布団で寝てや』


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