もう一度出会えたら
そう母に言われた父がゆっくり目を開いて立つと


『…ほな、先寝るわ。おやすみ』


そう言って寝室に向かう父に


「お父さん、おやすみ。ゆっくり寝てね」


と声をかけた。私も空いている缶を捨ててグラスを洗いテーブルの上を片付けると、母が珍しく静かに声をかけてきた。


『菜々』


「…ん、何お母さん?」


『今日みたいに帰りたなったらいつでも帰っておいで。ここは菜々の家やねんから。それにお父さんも嬉しそうやったし、久しぶりに見たわ。あの人のあんな笑顔』


そう言って嬉しそうに笑う母に抱きつきたくなった。


私が子供だった時に比べ年々ポッチャリ度も大阪のおばちゃんの貫禄も増しているけど…やっぱりお母さんって温かいな。


「ありがとう。お母さん大好き」


そう言うと照れたように笑う母の姿に心がまた温かくなった。


『ほんま大きい子供やなぁ。菜々も今朝は早起きして疲れてるやろ?ベッドのシーツも変えてあるから』
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