もう一度出会えたら
『本田蓮くん、1番診察室にお入りください。』


「蓮、お名前呼ばれたから続きはまた後でね」


『あーい』


lpadをバッグに片付けて立ち上がろうと腰を浮かした時


いつの間に戻ってきてたんだろう…隣に座る彼の存在に気づいた。


いつから見られていたのか…読み聞かせに夢中で気づかなかった。


私たちの視線が交わる。


それに彼の目を見ていると説明のつかない不思議な気持ちになって。


私が覚えていなくても、潜在意識の中にある記憶が何かを感じているのだろうか?


そして彼の目を反らせなくなるのだ。


まるで彼と私の間に流れる時間だけが止まってしまったかのような不思議な感覚。



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