もう一度出会えたら
どんな言葉を言われるのか分からなくて身を縮める思いで小さくなっていると、


『こんにゃちはー』


蓮の無邪気な声が聞こえた。


小さな蓮が挨拶しているのに大人の私が子供の前でこの態度はダメだよね…。


腹をくくり顔を上げると、蓮と目線を合わせて


『こんにちは』と応えながら蓮の頭を撫でている笑顔の彼が視界に映った。


彼の笑顔に一瞬目を奪われたのに、その視線が私に移るとさっきまでの笑顔は消えて冷たく見下ろされているように感じた。


再び緊張で固くなる体。


でも、私が悪いのだから仕方がない……


そう思っていると診察室から看護師さんが出てきてこっちに来た。


『蓮くんのお母さん、お待たせしました。本日は診察券をお持ちでないので、このファイルを会計に出して精算をして下さい。
中に処方箋も入っているので忘れずにお持ち帰りくださいね。』




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