もう一度出会えたら
そう言って彼は可笑しそうに笑った。


冷静に考えたら彼が蓮の歳を聞いているのはすぐにわかる事だったのに。


「2歳です。12月で3歳になります。」


と恥ずかしさを誤魔化すように、聞かれていない誕生日まで教えた。


『じゃあ2歳半なんですね。可愛いなぁ。
でも、まさか…………なんて思いませんでした……」


最後の方は、私と彼のランチを運んできてくれた店員さんの声で聞こえなかった。


だから彼が蓮のことを私の子供だと勘違いしていたなんて思わなかった。


食事を終えると、帰る前に蓮をトイレに連れて行く。


帰宅途中でおしっこって言われるのが一番困るのだ。


これで蓮も家に帰るまでトイレの心配は大丈夫そうだと安心して出ると彼がレジ前の椅子に座って待っていた。


既にお会計も済ませた後で店の外に出てから財布を取り出し


「すみません。私達の分はお支払いします。」


なのに、彼は頑なに受け取ってくれなくて……。
< 56 / 221 >

この作品をシェア

pagetop